腰痛の原因にはさまざまな要因がありますが、股関節の異常が関連している場合があります。股関節と腰椎は解剖学的に近接しているため、股関節の問題が腰に負担をかけ、結果的に腰痛を引き起こすことがあります。
股関節異常による腰痛の原因
1. 股関節の可動域制限
股関節の可動域が狭まると、歩行や動作時に腰が代償的に動きすぎることで腰椎に負担がかかり、腰痛が発生します。
2. 筋力のアンバランス
股関節周囲の筋肉(中殿筋、大腿筋膜張筋、腸腰筋など)が硬直または弱化すると、骨盤の安定が崩れ、腰椎が不安定になります。
3. 骨盤のゆがみ
股関節の不具合により骨盤が傾いたり回旋したりすると、腰椎にも影響を与えます。この不安定さが腰痛を引き起こす大きな要因となります。
4. 関節炎や変形性股関節症
関節炎や変形性股関節症のような病的な変化が股関節にある場合、体重をかけたときに痛みが腰に波及することがあります。
5. 歩行パターンの異常
股関節の異常による不自然な歩行(跛行)が腰椎や周辺筋肉に過剰な負荷をかけ、腰痛を引き起こします。
整体でのアプローチ
1. 股関節と骨盤の調整
骨盤や股関節のアライメントを整えることで、腰椎への負担を軽減します。
2. 筋肉の緩和
股関節周辺の筋肉(腸腰筋、大殿筋、中殿筋など)を緩め、柔軟性を回復させます。これにより股関節の動きがスムーズになり、腰の負担を軽減します。
3. 体幹と姿勢の改善
正しい姿勢を指導し、体幹の筋肉を強化することで、腰と股関節にかかる負担を均等に分散させます。
4. 歩行指導
不自然な歩行パターンを修正し、股関節と腰椎に負担をかけない動きを指導します。
5. 自宅でのセルフケア指導
股関節の柔軟性を高めるストレッチやエクササイズを提案し、自宅でも継続してケアを行えるようサポートします。
セルフケアの例
腸腰筋のストレッチ
足を前後に開いて、後ろ足側の股関節を伸ばすストレッチ。腰の反りすぎに注意し、痛みの出ない範囲で行います。
中殿筋の強化
横向きに寝て、下側の足を曲げ、上側の足をまっすぐ持ち上げます。股関節外側の筋肉を意識して動かします。
正しい座り方の意識
椅子に座る際は坐骨を立て、骨盤を安定させる座り方を心がけます。
股関節の異常を見逃さないために
腰痛が続く場合、股関節の異常が隠れた原因となっていることも少なくありません。痛みの箇所だけでなく、全体的な姿勢や動作を評価し、包括的に対処することが重要です。整体では、このような関連性を見逃さず、原因を特定して適切な施術を提供します。
施術後も痛みが軽減しない場合や、股関節の可動域に大きな制限がある場合は、専門医の診察を受けることも検討しましょう。
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※個人の感想であり、成果や成功を保証するものではありません。