中高年の手のしびれ・握力低下:原因と対策を整体院長が解説

はじめに

現代の中高年の方々は、デスクワークやスマートフォンの長時間使用など、手や腕を酷使する生活習慣を送りがちです。

 

最近、「手がしびれる」「握力が落ちた気がする」と感じている方も多いのではないでしょうか。

こうした手のしびれや握力低下は、放置すると症状が悪化し、日常生活に支障をきたすリスクがあります。本記事では、その原因と対応策について、整体院ならではの視点も交えながら分かりやすく解説します。

主な原因

手のしびれや握力低下を招く主な原因として、以下のようなものが考えられます。

同じ姿勢を長時間続けることによる血行不良: 長時間パソコンに向かっていたり、スマホを操作したりしていると、腕や手をずっと同じ姿勢で保つことになります。この状態が続くと筋肉がこわばり、血液の循環が悪くなってしまいます。血行が滞ることで、手や指先に十分な酸素や栄養が届かず、一時的なしびれや力の入りにくさを感じることがあります。

神経の圧迫 (手根管症候群や頚椎の問題など): 手首や肘、首の周辺で神経が圧迫されると、手や指にしびれが生じます。例えば、手首の中を通る正中神経が圧迫される手根管症候群では、親指から薬指にかけてしびれや痛みが出やすくなります。また、中高年になると頚椎(首の骨)の変形やずれが起こりやすく、首から腕に伸びる神経が圧迫されて手のしびれや握力低下を引き起こすこともあります。

筋肉の硬直や疲労: パソコン作業でキーボードやマウスを操作したり、スマホを長時間持ち続けたりすると、手や腕だけでなく肩や首周りの筋肉も緊張します。特に猫背やいわゆる「スマホ首」と言われる頭が前に突き出た姿勢では、首・肩の筋肉が常に緊張状態となりがちです。筋肉が硬直し疲労が蓄積すると、その周囲を走る神経や血管にも影響し、しびれや腕のだるさ、力の入りづらさといった症状が出てきます。

日常生活での改善策

日常生活の中で習慣を少し見直すだけでも、手のしびれや握力低下の改善に効果が期待できます。以下のポイントを意識してみましょう。

  • 正しい姿勢を心がける: デスクワーク時は椅子と机の高さを調整し、背筋を伸ばして猫背にならないように座ります。画面は目の高さに近づけ、キーボードやマウスは無理のない位置に置き、手首や肘が不自然に曲がらないようにしましょう。スマホを見る際も、なるべく顔の高さまで持ち上げて首が下を向きっぱなしにならないように意識してください。姿勢を正すことで首や肩への負担が減り、血流や神経の通りも改善します。
  • 適度な休憩とストレッチ: 同じ姿勢を長時間続けないよう、1時間に一度は休憩を取りましょう。席を立って軽く体を動かしたり、肩を回したりするだけでも効果があります。手首や指を軽く曲げ伸ばししたり、腕を伸ばすストレッチを行ったりして、固まった筋肉をほぐしましょう。短い休憩でもこまめに挟むことで、血行が促進されしびれの予防につながります。
  • 手や腕の血流を良くする習慣: 普段から手先が冷える方は、温める習慣をつけましょう。冬場であれば手首や指先を保温する手袋やリストバンドを使ったり、蒸しタオルで首や肩を温めて血行を促すのも効果的です。また、仕事の合間や入浴時に手や腕を軽くマッサージしてあげると、筋肉の緊張が緩み血流が改善します。血液の巡りが良くなると、しびれの軽減や筋肉の回復力アップにつながります。

自宅でできるストレッチとエクササイズ

次に、自宅で簡単にできるストレッチやエクササイズをいくつか紹介します。道具なしで手軽にできますので、テレビを見ながらでも試してみてください。

  • 手首・指・腕のストレッチ: 片方の腕を前に伸ばし、もう一方の手で指先をつかみます。手のひらが上を向くように指をゆっくり反らせ、手首から前腕にかけて伸ばしましょう(反対方向も同様に行います)。また、拳をゆっくり握ったり開いたりする動作を繰り返すのも効果的です。これらのストレッチは、手首や前腕の筋肉をほぐし、手や指先への血行を促進します。
  • 首や肩のストレッチ: 首や肩周りの柔軟性を高めることで、神経の圧迫を減らすことができます。椅子に座ったままでもできる簡単なストレッチとして、首をゆっくり左右に倒して側面を伸ばしたり、ゆっくりと「うなずく」動作を繰り返して首筋を緩めたりしてみましょう。肩甲骨を動かすストレッチも有効です。両手を後ろで組み、肩甲骨を寄せるように腕を伸ばして胸を開くと、肩や胸の筋肉が伸びて血流が良くなります。
  • 握力を回復させる簡単トレーニング: 握力低下を感じる方は、手の筋力を高めるエクササイズも取り入れましょう。例えば、小さなボールや丸めたタオルを握ったり離したりする運動は手軽で効果があります。ぐーぱー運動(手をグーに握ってパーに開く動作)を繰り返すだけでも、指先の筋肉が鍛えられ握力の向上につながります。無理のない範囲で毎日続けることが大切です。

整体院でのアプローチ

自分でのケアに加えて、専門家の手を借りることで症状改善の近道になる場合もあります。整体院では、手のしびれや握力低下に対して次のようなアプローチを行います。

  • 全身のバランスを整える施術: 整体では痛みやしびれが出ている部分だけでなく、体全体の歪みやバランスを見ます。姿勢の悪さや骨格のずれが神経圧迫や血行不良を招いている場合、それらを調整することで根本的な改善を図ります。背骨や骨盤の歪みを矯正し、首・肩・腕の筋肉を丁寧にほぐす施術によって、神経の通り道や血流がスムーズになり症状の緩和が期待できます。
  • 症状に合わせた施術例: たとえば、手首周辺にしびれの原因がある場合は、前腕から手首にかけての筋肉や腱を緩め、必要に応じて関節の調整を行います。一方、首や肩のコリから手にしびれが出ていると判断した場合は、首の骨(頚椎)や肩甲骨周りの筋肉にアプローチし、神経の圧迫を取り除くような施術を行います。このように症状の原因に合わせて施術方法を組み立てるのが、整体院ならではの特徴です。
  • 改善するケースも多数: 整体院に通いながら自宅でのストレッチや生活習慣の改善を続けることで、症状が軽減し握力が回復したケースも多く見られます。個人差はありますが、「夜間の手のしびれが気にならなくなった」「ペットボトルの蓋を開ける力が戻ってきた」など、改善を実感する声もよく耳にします。専門家に相談することで自分では気づかなかった原因を指摘してもらえたり、適切なケアのアドバイスを受けられたりするため、より早い改善が期待できるでしょう。

まとめ

デスクワークやスマホの使用が多い中高年の方に増えている手のしびれや握力低下は、放置せず早めに対策することが肝心です。日常生活では姿勢や休憩、ストレッチなどの習慣を取り入れ、自宅でのケアをコツコツ続けましょう。それでも改善しない場合や症状が重い場合は、整体院など専門家の力を借りて体全体のバランスから見直すことをおすすめします。また、そうした日々の良い習慣を続けることが将来の予防にもつながります。自分に合ったケアとプロの施術を組み合わせることで、手のしびれや握力低下を効果的に改善し、快適な生活を取り戻しましょう。

 

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※個人の感想であり、成果や成功を保証するものではありません。