近年、健康維持や体のコンディショニングの方法として、「体を揺らす」という動作が注目を集めています。私は整体師として、様々な運動やストレッチ法を研究してきましたが、その中でも 庄島義博先生 が考案された 「ふるふる体操」 に興味を持ち、実際に試してみました。
この体操は、庄島先生の著書『朝起きてすぐ動きたくなる体』(さくら舎刊)でも紹介されているエクササイズで、筋肉を横方向に揺らすことで緊張をほぐし、可動域を広げることを目的としています。
私はこの体操を実践したところ、肩の可動域が大きく広がることを実感しました。そこで、今回は整体師の視点から、「ふるふる体操」が体に与える影響や効果、より効果的に行うためのポイントについて考えてみました。
なお、この記事は私自身の考察を含むものであり、元の体操の考案者である 庄島義博先生の意図とは異なる部分がある可能性があります。 その点をご理解のうえ、お読みいただければと思います。
1. 体を揺らす動作の基本原理とは?
一般的なストレッチや柔軟体操では、筋肉を縦方向に引き伸ばす動作が主流です。しかし、「ふるふる体操」は、筋肉や関節を横方向に揺らすことで体の可動性を高めるという新しいアプローチを採用しています。
この動きには、以下のような特長があります。
- 遠心力を活用:単に力を加えるのではなく、体の自然な揺れを利用して、無理なく動かせる範囲で行う
- 筋膜へのアプローチ:揺らすことで筋膜の滑りが良くなり、関節の動きがスムーズになる
- 神経の働きを活性化:軽い振動が神経に刺激を与え、体のコントロールが向上する
このように、ふるふる体操は、ただのストレッチではなく、筋肉・筋膜・神経の3つに働きかけるエクササイズなのです。
2. 「ふるふる体操」が筋肉に与える影響
(1) 筋肉の緊張を和らげる
肩こりや首のこわばりは、長時間の同じ姿勢やストレスによって起こることが多いです。筋肉を横方向に揺らすことで、無理なく緊張をほぐし、リラックスした状態を作りやすくなります。
(2) 血流の促進
揺れる動作によって血管が軽く刺激されることで、血流が促進される可能性があります。血液循環が良くなることで、疲労物質が排出されやすくなり、回復が早まると考えられます。
(3) 可動域の向上
揺らしながら動かすことで、関節の可動域を少しずつ広げていくことができます。特に、肩や股関節の可動性を高めるのに効果的です。
3. 骨格と関節の正しい位置を意識することが重要
ふるふる体操の効果を高めるためには、ただ体を揺らせばいいというわけではありません。特に以下の点に注意すると、より良い結果が得られます。
(1) 正しい姿勢で行う
- 背筋を伸ばし、骨盤を立てる
- 力を抜き、自然な揺れを意識する
- 首や肩に余計な力が入らないようにする
(2) 体の軸を意識する
関節の適切なアライメント(整列)を保ちながら動かすことで、より効果的に筋肉が弛緩し、動きがスムーズになります。
4. こんな症状の改善に役立つかもしれない
(1) 肩こり
肩甲骨を適度に動かすことで、周囲の筋肉の緊張を和らげ、首や肩の負担を軽減できます。
(2) 腰痛
腰部の深層筋(多裂筋など)が緩むことで、腰椎の安定性が高まり、負担が軽減される可能性があります。
(3) 四十肩・五十肩
拘縮した関節を無理なく動かせる範囲で揺らすことで、痛みのない可動域を少しずつ広げるのに役立ちます。
5. ふるふる体操をより効果的にするポイント
(1) 呼吸と連動させる
息を吐きながら揺らすことで、副交感神経が優位になり、リラックス効果が高まります。
(2) 無理のない範囲で行う
痛みを感じる場合は無理をせず、小さな動きから始めましょう。痛みを我慢すると、逆に筋肉が緊張してしまうことがあります。
(3) 整体施術と組み合わせる
施術後にふるふる体操を取り入れることで、施術の効果を維持しやすくなります。特に筋膜リリースや関節調整と組み合わせると、体の動きが改善されやすくなります。
6. 実際に試してみた感想
私は実際にこの体操を試してみたところ、肩の可動域が広がり、とても素晴らしい効果を実感しました。そこで、肩だけでなく、股関節や膝関節など、他の部位にも応用できるのではないかと考え、いろいろな動きで試しています。
また、NHKの朝の情報番組「アサイチ」でもこの体操が取り上げられており、多くの方が注目していることを知りました。テレビでの紹介をきっかけに、ふるふる体操を試してみる人も増えているようです。
まとめ
「ふるふる体操」は、庄島義博先生が 『朝起きてすぐ動きたくなる体』 で紹介しているエクササイズで、筋肉・筋膜・神経に働きかけ、可動域を広げることが期待できます。正しい姿勢と呼吸を意識しながら行うことで、肩こりや腰痛、四十肩・五十肩の改善につながる可能性があります。
私自身、実践してみてその効果を実感しているので、これからも研究を続けながら、患者さんの健康サポートに活かしていきたいと思います。
※個人の感想であり、成果や成功を保証するものではありません。